ベトナムがん対策研究所によると、例年ベトナムではがんによる死亡者が94,000人前後と発表されています。中でも、肺がんは男性で死亡原因の第１位であり、女性では第2位と言われています。具体的には例年、新規の肺がん罹患者が22,000人以上、肺がんによる死亡者が19,500人以上と報告されています。

 

2020年には、新規の肺がん罹患者が34.000人にのぼると予想されており、肺がん患者の発症年齢は年々若くなっています。肺がんの早期発見は、治療の負担軽減と生存率の向上に有効です。

 

国立チョーライ病院・国際医療福祉大学ドック健診センターの医師によると、肺がんリスクが高く、スクリーニングが必要な方の因子は次の通りです。

 

◆　喫煙者、受動喫煙者

（１）中等度リスク群

50歳以上で、禁煙者または喫煙量が少ない人、以前喫煙していたが、15年以上前にやめた人。

（２）高リスク群

50歳以上で、喫煙歴30 pack-years*（30年間継続して1日1箱,　あるいは15年間継続して1日2箱の喫煙をしている人。）

 

◆　ラドン、アスベスト、その他汚染された空気に曝露された人、肺の放射線治療歴がある人

◆　家族に肺がんに罹患した人がいる場合

◆　汚染された環境で働いている人

 

 

*Pack-years=（1日の喫煙箱数/20本）×喫煙年数という計算法。
すなわち「1日のタバコの箱数×年数」という意味です。

 

例）１Pack-year=（たばこ1箱/日）×１年間

＝（1箱/日）×365.24日

＝365.24 箱

＝365.24 箱×（20本/箱）

＝7,305本

 

肺がんのスクリーニングは早期発見と適切な治療のために最も有効であり、自分の健康と命を守るための手段です。胸部レントゲン、CTスキャン、血液検査等を通じて、肺の状態が分かります。HECIの医師は病歴、家族歴、喫煙、有毒化学物質との接触などについてもお聞きします。健診の結果は日本の国際医療福祉大学の医師にダブルチェックされます。

 

 

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